理学療法士で年収1,000万円は可能?どうすればいい?
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“理学療法士・PTとして年収1,000万円は可能なの?”
“実際に年収1,000万円の理学療法士とかいるの?”
現在、理学療法士または作業療法士、言語聴覚士といったリハビリテーション職の方で給料や年収について考える方も少なくないでしょう。
というのも、今後さらにリハビリテーション職の給料や年収は伸びにくくなるという見方もでています。
また“理学療法士は飽和状態”といった言葉も耳にしたことはあるでしょう。
では、これから理学療法士、リハビリテーション職の方が高年収、はたまた年収1,000万円を目指すことはできるのでしょうか?
そこで今回は、
「理学療法士として高年収になれる可能性がそもそもあるのか知りたい。そしてどのようにすれば年収1,000万円のような高収入になれるのか知りたいです。」
という理学療法士の方に向け、
- 年収1,000万円といった高年収のPTがいるのか?
- そして今後自分もそのようになれるのか?
といったことを中心にお話ししていきます。
また、年収1,000万円…と、までは行かなくても年収を上げるヒントになるかと思いますのでぜひ最後までお付き合いのほどよろしくお願いいたします。
注) 今回は独立・起業してPTを卒業した方、異業種転職は含みません。あくまで現役理学療法士としてのお話しです!
この記事を書いた私は…
愛甲太樹
理学療法士・PTで年収1,000万円は可能?
年収1,000万円の理学療法士になるのは可能か?といわれれば答えはYESです。
なぜなら、実際に存在するからです。
では、実際に年収1,000万円の理学療法士とはどんな人なのでしょうか?
本題に入る前に…
冒頭でもお伝えした通り、開業や起業した元・理学療法士は今回は含まず、あくまでどこかに属しながら年収1,000万円を達成した理学療法士のお話しです。
まず、年収1,000万円の理学療法士には2パターンの人がいます。
結論から言いますと、2パターンのうち1パターンはこれから目指すのは不可能なパターンとなっているということはご了承ください。
それでは、理学療法士でありながら年収1,000万円を手にしている人はどのような人なのか解説していきましょう。
パターン1:黎明期の理学療法士
これまでに理学療法士としての給料だけで、年収1,000万円超のベテラン理学療法士を3人見てきました。
この方々の共通点は、
- 平成の初期にすでに理学療法士になっている
- 新卒から一貫して同じ職場(≒転職経験なし)
- 個人経営で地方の中規模病院
ということです。
ここで最も重要なことが、
【平成初期にすでに理学療法士になっている】
ということです。
平成初期以前は勤務医よりも理学療法士の方が年収が高いという状況が所々あったようで、またそのころは、年収以外でも
- 面接に行くだけで5万円もらえた
- 病院内にPT専用の個室(医局みたいなもの)があった
- PT専用駐車場が用意されていた
など、今では考えられない待遇があったとのことです。
このような名残で、ベテラン理学療法士のなかに今でも年収1,000万円を稼いでいるという状況が作り出されているようです。
もちろん、理学療法士の黎明期に免許を取得したものの、理学療法士の増加につれ減給や転職により年収が下がったというベテラン理学療法士が多いでしょう。
しかし、一度も転職せず、しかも新卒から一貫してその地方の病院に貢献していることもあり、いわば【実績給】【感謝給】といった意味合いで、今でも1,000万円という年収で雇用されている理学療法士が存在します。
ただし、これから年収1,000万円を目指す理学療法士には不可能なパターンであり、特殊な状況であることは言うまでもありません。
パターン2:収入源を複数持っている理学療法士
理学療法士として勤務しながら、収入源となるものを複数持っていて、それらの合計で年収1,000万円という理学療法士のパターンです。
現在、このパターンの理学療法士は、多いとは言えないですが増えていることは事実です。
また、年収1,000万円とは言わずとも、副収入源を確保している理学療法士は少なからず身の回りにいらっしゃるはずです。
なぜなら、一昔前と違って副業などにによる複数収入源を持つことのハードルがかなり下がってきたからということが大きな要因でしょう。
このパターンの良いところは、安定した本業での収入を得ながら、というところです。
なので、たとえ副業の方がダメでも基本的に生活は成り立っていきます。
では次からは、年収1,000万円の暮らしとはどんなものなのか?ということについてお話ししていきます。
年収1,000万円ってどんな暮らし?
結論、年収1,000万円を稼ぐと理学療法士の給料だけで生活している多くの人よりはだいぶ金銭的な余裕は出てきます。
なぜなら年収1,000万円というのは、現在の理学療法士の平均年収の約2.5倍だからです。
なので、当然今よりも金銭的な余裕は出てくるでしょう。
現在の理学療法士の金銭事情
まず、金銭面での理学療法士の現在を把握しておきましょう。
これを知ることで年収1,000万円とのギャップがどのくらいなのかということがさらに理解できるかと思います。
理学療法士の現在の平均年収は409万円となっています。
手取り額では約315万円ほどで、12か月で均等割すると手取り26万円/月。
また、理学療法士の平均年齢は33.3歳でほぼ年功序列型で年収が推移しています。
なので33歳以上の理学療法士の方は409万円を超えている方も多くいらっしゃるはずです。
逆に33歳以下の理学療法士だと年収409万円以下の方が多いでしょう。
さらに理学療法士の昇給は平均で5万円/年です。
平均年収409万円から昇給だけ(5万円/年)で年収1,000万円になるまで118.5年かかる計算です。
ということは、普通に理学療法士として勤務するだけでは年収1,000万円になるのはほぼ不可能ということです。
このくらい年収1,000万円と理学療法士を取り巻く現状にはギャップがあることは理解しておきましょう。
年収1,000万円の暮らしとは?
一方、年収1,000万円の場合、手取り額は約700万円です。
12か月で均等割りすると手取り約58万円/月となります。
- 平均的な理学療法士の月の手取り…約26万円
- 年収1,000万円の人の月の手取り…約58万円
このくらい平均的な理学療法士と年収1,000万円の人とでは差が出てきます。
当然、平均的な理学療法士より選択肢が多くなったり、余裕のある生活はできます。
平均的なPTは出来ないが年収1,000万円ならできること
- 住宅ローンで約6,000万円までは借入可能になる
→目安:年収の5~6倍 - 自動車購入金額の目安が500万円
→目安:年収の半分 - 貯金400万円/年
→平均的なPTと同じ生活をした場合 - 家賃20万円のところに住むことができる
→適正家賃:年収×0.25÷12 - 食費に月11万円まではかけられる
→食費目安:手取り×20%
などなど。
これらは、年収1,000万円を超えなければ難しいでしょう。
仮に平均的な理学療法士がこのような生活を送るとなると、生活のどこかを極端に切り詰めなければなりません。
次は、年収1,000万円を稼いでも実現できないことの例も紹介します。
年収1,000万円では難しいこと
- 都内1等地のタワーマンション暮らし
- 都内1等地で配偶者が専業主婦・主夫で子供2人で生活
→できてもほぼ貯金できない、地方なら十分可能 - フェラーリ、ランボルギーニ、ポルシェを新車で購入
→よっぽど貯金がなければローン返済で生活が苦しくなる
これらは、たとえ年収1,000万円になったとしてもなかなか難しいラインです。
平均的な理学療法士の収入では到底実現はできないラインとなります。
年収1,000万円は富豪ではないが裕福
ここまで見ての通り、年収1,000万円は富豪のような生活はできません。
しかし、裕福であるということは明らかです。
日本の平均年収の約2倍が年収1,000万円です。
生活の中において、間違いなく今よりも選択肢が増えることでしょう。
所有するもの、受けられるサービス、そして口にするものまでも変えることができるでしょう。
では、年収1,000万円もしくは、それに近い年収を理学療法士をしながら狙うのは今からでも遅くはないのでしょうか?
今からでも高年収理学療法士になれる?
結論、遅くはないです。
むしろ、理学療法士をしながら年収1,000万円もしくはそれに近い高年収を稼ぐ機会が増えています。
その最も大きな理由として情報を得たり、自ら発信することが容易な世の中になったからです。
具体的には、
- 副業でのトレーナーや訪問リハなどSNS、WEBを通じて募集情報を得られる
- 転職求人情報をリアルタイムで得られる
- ブログ、YouTubeなど発信することで報酬を得るチャンスがある
- 発信することでセミナー、勉強会講師として呼ばれることも
- クラウドソーシングで未経験でもネットで単発の仕事が受けられる
などなど、10年前ではあり得ないほど収入を得る・増やす窓口が増えました。
しかも、これらすべて無料もしくは千円程度の初期費用で始めることができます。
なので手元資金がなくともインターネットにつながる環境さえあればチャンスは大いにあります。
PT起業家がいなくなる?!転職+副業が最小リスクで近道!
転職+副業が最もリスクが少なく、かつ高年収への近道です。
理学療法士として安定した給与を得ながら、一方で副業で報酬を得るということは収入の柱を複数持つことになります。
なので、1つの収入に100%頼った生活よりリスクヘッジは十分できるでしょう。
しかも、副業はうまく軌道に乗ると報酬は青天井です。
また、転職においても今より年収の高いところにのみ絞って転職活動を行い、転職できればそれだけでベースとなる年収がUPします。
なので【転職+副業】という組み合わせが最もリスクが少なく、そしてリスクの分散ができた上で高年収が最も期待できる道です。
いわば、半分サラリーマン・半分事業主となることです。
大きなリスクを負っていきなり起業するよりも、安定した理学療法士として給与を得ながら、1人で行える範囲の副収入を得ることから始める、というような人が実際に増えています。
そして、このような働き方が認められる社会になっている今、独立起業する理学療法士は少なくなるのでは?と感じています。
副業と言っても何をすればいい?難しいのでは…
転職はある程度イメージは付いても、
「副業で収入を得ている自分がなかなか想像がつかない…」
という方も多いでしょう。
周りに転職をした理学療法士はいても、副業で収入を得ている理学療法士の話を聞く機会が少ないということが大きな理由ではないでしょうか。
簡潔に副業のことをお話しすれば、
- 何を選択するかは個人次第
- 難易度は何をするか次第
この2つに尽きます。
なので個人個人で大きく変わってきます。
まず、副業は何を始めてもいいですし、基本的にいつ辞めても大丈夫です。
目標とする収入から逆算して何をするか決める人もいれば、興味のあるもの、今の知識スキルが生きるもの、という観点から何をするか決める人もいます。
とはいえ初めは難しく考えずに、できることからで良いかと思います。
それでも「なかなかイメージが付かない!」という方は、
参考記事:すぐにできる理学療法士の副業はこの2つ【副収入を作る】
こちらを参考にしていただければと思います。
そして難易度に関して。
何をするか、個人のスキルなどにもよりますが、ほとんどの副業の場合お金を得るだけなら意外とハードルは低く、どうにかなるものです。
ただし。
本格的に“副収入”といえるようなレベル(目安:毎月20万円前後)にまで副業を軌道に乗せるとなると一朝一夕にはいかないことは想定しておくべきでしょう。
では、転職だけでどうにか高年収…できれば年収1,000万円目指せないのでしょうか?
※異業種転職ではなく、あくまでPTとして転職のお話しです。
転職だけでは無理!今から高年収になるために
転職だけで年収1,000万円の理学療法士になれる可能性はほぼ0%です。
2021年現在、理学療法士を対象にした年収1,000万円の求人は確認できていません。
また、今後も出てくる可能性は極めて低いでしょう。
リハビリテーション科の医師の求人で年収1,100~1,400万円の求人がほとんどです。
医師とほぼ同じ待遇は、現在の理学療法士の境遇を考えると期待できません。
なので、年収1,000万円を考えるのであれば“転職のみで…”と考えることは得策とは言えないでしょう。
ただし…
年収???万円までは転職のみで可能!
年収600万円くらいまでは転職によって得ることは可能です。
数は多いとは言えませんが、少なからず年収600万円前後の理学療法士の求人は現在もあります。
ちなみに年収500万円前後の求人はざらにあります。
まず、年収500万円を超えるような求人は基本的に転職サイトの非公開求人に数多く存在します。
その中に年収600万円台の求人があることも。
ただし、多くが非公開求人なので目にすることはほぼありません。
しかし、存在します。
その多くが、
- リハ室立ち上げメンバーの求人
- 管理職もしくは補佐役の求人
このような求人です。
なので、通常の求人よりハードルは高いですが「転職だけで年収1,000万円理学療法士」を目指すより確実に可能性は高いです。
まずはベースとなる収入確保!
年収1,000万円を目指すにあたって、ベースとなる理学療法士としての年収が高い方が有利である、ということは言うまでもありません。
理学療法士としての年収が低ければ低いほど、副業で稼がなければなりません。
また、副業は本業以外の時間を活用して行うため、どうしても時間の制約が出る場合がほとんどでしょう。
なので、ベースとなる収入確保を第一に考えた方が良いでしょう。
例えば、同じ年収1,000万円でも…
《パターンA》
PTとしての年収:550万円
副業年収:450万円
《パターンB》
PTとしての年収:330万円
副業年収:670万円
副業には“時間的制約が付きもの”ということを考慮すると、圧倒的に《パターンA》を目指す方が有利です。
また、仮に副業での収入が途絶えたときに《パターンA》だと45%の収入を失っても、PTとしての給与が年間で550万円あります。
一方、《パターンB》だと67%の収入を失いかつ、年間330万円の収入のみになってしまいます。
なので、安定した収入源である理学療法士としての給与をできるだけ高い金額で確保したいものです。
そういったこともあり、現在PTの平均年収である409万円以下の方で特に350万円以下の方は、まずは転職によってベース年収を上げることが年収1,000万円の近道となります。
年収UPの転職サイトの選び方・使い方は下記の記事にまとめていますのでぜひ参考にしてみてください。
参考記事:【目的・地域別】理学療法士の転職サイトの選び方【早見表】
まとめ
現在、年収1,000万円の理学療法士の方はいらっしゃいます。
その中には、
- 黎明期に理学療法士になりそのまま年収が高いパターン
- 複数の収入を持ちながら理学療法士をしているパターン
この2つのパターンに分かれます。
ただし。
今から年収1,000万円理学療法士を目指すのであれば、後者しかないです。
※独立起業、異業種転職など除く
なので、【PTとしての収入+副業収入】といった形になりますので、理学療法士をしながら副業を行う必要があります。
何をしようか悩むときは、
参考記事:すぐにできる理学療法士の副業はこの2つ【副収入を作る】
こちらをぜひ、参考にしてみてください。
また、副業を行うにあたってやはり費やせる時間には制約があります。
ということは…
「“ベースとなる収入=理学療法士としての収入” が高い方が年収1,000万円の可能性は高くなる。」
ということです。
ちなみに現在、理学療法士は年収600万円くらいまでは目指せます。
また、年収500万円台の求人は非公開求人がほとんどですが、ざらに存在します。
PTの平均年収(409万円)以下の方、特に300~350万円の方は、まず転職によって年収をある程度上げてからの方が年収1,000は近くなるでしょう。
年収を上げる転職サイトの使い方・選び方は下記記事を参考にしてください。
参考記事:【目的・地域別】理学療法士の転職サイトの選び方【早見表】
年収1,000万円!…と、までは言わずとも理学療法士を続けながらできるだけ収入を上げる方法のヒントになればと思います。